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フォン・デア・タン (巡洋戦艦) : ウィキペディア日本語版 | フォン・デア・タン (巡洋戦艦)
フォン・デア・タン (SMS Von der Tann) は、第一次世界大戦時におけるドイツ帝国海軍の巡洋戦艦(独:Schlachtkreuzer, あるいは Großer Kreuzer)。艦名はバイエルン王国の将軍ルートヴィヒ・フォン・デア・タン=ラートザムハウゼン (Ludwig von der Tann-Rathsamhausen) にちなむ。 == 概要 == 本艦は1907年度海軍計画で整備されたドイツ帝国海軍初の巡洋戦艦である。ドイツ帝国海軍の艦艇整備計画において、本来は1906年から1909年にかけて大型巡洋艦は1隻も建造しないことになっていた。しかし建艦競争で先行するイギリス海軍の同種艦に対抗すべく、海外警備用の大型巡洋艦を整備を決定、1906年に艦隊法を改定して大型巡洋艦も整備するよう改められた。 英海軍の巡洋戦艦「インヴィンシブル級」は23.4cmクラスの砲を8~10門装備するものと想定された。そこでドイツ海軍は、21cm砲を12門搭載する大型巡洋艦「ブリュッヒャー」を建造したが、インヴィンシブル級の実像は弩級戦艦並みの12インチ砲を8門搭載するもので、火力でドイツ海軍の大型巡洋艦を凌駕した。ドイツ海軍ではこの結果から大型巡洋艦にも主力艦と同程度の武装を搭載する方針を定め、続く1907年度計画の大型巡洋艦において、28cm砲を連装砲塔で4基計8門搭載する事とした。これが本艦である。本艦は英海軍の巡洋戦艦との砲撃戦を考慮し、既存の大型巡洋艦に与えられていた長大な航続性能を犠牲にして、同時期の弩級戦艦並の充実した耐弾防御を持つ点に特徴がある。また、この設計理念は歴代のドイツ巡洋戦艦にも引き継がれた。
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